親の支配と子供

私の中学時代の友人でT君とういやつがいた。こいつは勉強が凄く出来る(凄く勉強していたから)やつで当時の業者試験で主要5科目500点満点で490点等といった成績をとっていた。中学3年の10月頃中間試験で国語が80点をとった時に、母親が学校に来て国語担当の先生にどうすればもっと国語が出来るようになるかと質問していた。彼は県立土浦第一高等学校に進み私は勉強が嫌いだったので三高に進学した。その後しばらくして私が大学2年の時に地元の自動車教習所に夏休みの間通っていたいた時に友人から彼の事を聞いた。高校はかなりの進学校で現役で東大に毎年20人位は受かる高校なのでもともと頭のいい奴がかなり入学する、頭のいい奴は授業を聞いているだけでほぼ暗記でき,たいして勉強しなくてもいい成績を残す。T君は高校3年になると,勉強を相当したらしいが成績が伸びず精神を病んで不登校になったということであった。自ら好きで勉強していたならともかく、親の見栄で半強制的に勉強をさせられていた、彼を思うと気の毒に思えた。それから数十年が経ち秋葉原で連続殺人事件が起きた。犯人の生い立ちを報道で聞いたときに真っ先にT君を思い出した。親は子供の援助者であって支配者ではない、昨今親が子供を虐待死させる事件が続いているが最早国家権力が介入しないとこの国の子育ては上手く運ばない状態である。これも昔のコミュニティーが崩壊したことが最大の原因であろうとおもわれる、うるさい叔母さんや叔父さんが近所にいない地域コミュニティーではその家の事は内部で完結してしまう、親が支配者であり子供はそれから逃れる事は出来ない。学校・行政・警察が連動するシステムを早急に構築する必要があるだろう。