お米を食べるという事

私は後2年もすると60歳になる。若い頃は50過ぎと聞いただけで老人というイメージがあった、実際その年齢の人たちも年老いてみえたものだ。しかし自分が60歳近くになる現代80近くになっても元気に働いている人もいればお洒落なファッションに身を包み若々しく見える高齢の人も数多く見受けられる、昭和30年40年代に比べれば食べ物から身の回りの物に至るまで日本は豊かになった事の証左でもある。昔は今と比べれば随分貧しかったのだ、幼少期母の買い物にいつも一緒に近所の商店街に出かけ買い物かごに野菜・コロッケ・肉・卵等を入れて家に帰る日々が続いた。(当時はビニール袋など無く主婦は買い物かごを持っていた)駄菓子屋もあり10円の小遣いを握りしめお菓子等を買っていた、当時は食べるものもそれ程豊かではなく米とおかずを食べ空腹を満たすのが一般的な時代であった。鶏のもも肉などといったらクリスマスの時くらいしか食べる事は出来なかったご時世である。そして現在日本にはありとあらゆる食材が溢れダイエットブームも影響し米を食べる人がかなり減ったのではないかと感じる。実際我が家でも5年前から女房は昼ごはん以外は米を食べない、最初私も出張から帰ると米を炊いていないので大変不満に思っていたが自宅通勤に変わり最近では余り米を食べなくなってしまった。年齢による食細りもあるが他の食材だけで空腹が満たされてしまう事が多くなった。たまに米を炊いて塩むすびにし海苔をまいて食べるとそれだけで満足してしまう場合もある。日本人の食生活はこれから先何を中心に営まれていくのであろうか?日本程世界各国の料理が存在している国は他にはないと思う。それでもやはりお米を食べて美味いと思う自分は昭和世代なのだと感じる。