100円硬貨で買える物

昭和30年代後半、幼い頃近所の駄菓子屋に行くときに小遣いを貰い喜んで出かけた記憶がある。確か5円10円の小遣いで余り物資のなかった時代でも駄菓子屋は夢のようなお店だった。袋に入れてくれるカレー煎餅・チューブに入ったチョコレート・麩菓子・ビニール袋に入った真っ赤なすもも・グッピーラムネ・タコ糸月の飴のくじ引き・ぶち抜きと呼ばれた籤等子供の心を楽しませるものが貧しい時代ではあったが確かに存在していた。隣近所は殆ど顔見知りで、砂糖や醤油・米等を融通しあって暮らしていた。地域コミュニティーがしっかりと根を下ろし治安も良いいい時代であったと今になってから思う自分がいる。さて、現代100円で買えるものは何があるのであろう?最近近所を調べてみたのだが結構ある事に驚いた。食パン・スナックパン・レトルトカレー・バスタソース・クッキー・素麺・蕎麦・うどん・パスタ・なめこ・海苔の佃煮・ふりかけ・ナッツ類等々様々なものが100円も出せば変える時代である。日本は物質面では確かに豊かになったのかもしれない、しかし人の心は昔の方が遥かに豊かな国ではなかったかと最近強く感じている。人には親切に・三歩下がって師の影は踏まずを今の時代取り戻したいものである。